第12章 馬の耳に
おついちが入れてくれた
紅茶を飲み終わり
庭からリビングへと戻ると
おついちがまだ弟者を叱っていた。
これもいつもの風景であり
この後、必ずと言っていいほど弟者は
に泣きつくのだ
「~!おついちさんがめっちゃ怒ってくるぅ!」
ほら。来た
「だから私、大丈夫かどうか聞いたじゃないですか…」
が弟者にそう言う
「まぁたお前はに泣きついてんのか?」
「兄者さん」
呆れ顔の兄者がため息をつく
「残念だがはこれから俺と勉強だ。泣きつくなら後でにしてくれ」
「そんなぁ~」
「ほら。。今日は算数だろ?」
「はい!」
背後からを呼ぶ悲痛の叫びが聞こえてきたが
は聞こえないふりをして
兄者と共に自室へ向かった。