第14章 拾肆ノ型. 遊郭潜入
「遊郭潜入?」
宇髄からでた[遊郭]という単語に、煉獄の眉がぴくりと動く。
「ああ、実はよ鬼の情報があって俺の嫁達を潜入させてたんだが定期連絡が途絶えた。新しく隊士を向かわせてえんだが、此奴らが女隊士の代わりに自分達が行くって言いやがる。」
言った宇髄に黙っていなかったのは善逸だ。
「だって煉獄さん!この人蝶屋敷の女の子攫おうとしてたんですよ!?止めるでしょ!!人間として!」
善逸の言葉にキッと3人を睨む宇髄。
その視線に善逸だけがびくりと跳ね上がり、炭治郎の後ろへと隠れた。
あまり怖がらせてやるなという煉獄の言葉に、宇髄は深いため息をつき話を続ける。
「で、だ。流石に野郎3人じゃ役に立たねえ。俺の知ってる中で、嫁以外の遊郭でも人気が出そうな美人って言ったら刹那だからよ協力して欲しいんだわ。」
言ってビシッと刹那を指さす宇髄。
宇髄以外の4人の視線は一気に刹那へ集まりその美貌に納得しかけるが、ハッとしたように各々苦言を漏らす。
「確かに刹那は美人だが!!好いた女性を遊郭に行かせるのは少し思うところがある!!任務なら仕方ないが!!理解した上で少し!いや!かなりきつい!!」
「刹那さん余り無理しなくてもいいんですよ?俺達がちゃんと任務をこなしますので!」
「え!大丈夫!?刹那さんの横に並んだら俺絶対霞んじゃうよ!?ちゃんと存在できる!?それに女の子が行くのは危ないよおおお!!」
「おい!祭りの神!!俺達じゃ役に立たねえって言うのかよ!!舐めんじゃねえぞ!!」
文句を言いつつも結局刹那を心配している様子の4人。
まあ1人違う視点の者も居るが。
じっと5人に見つめられ刹那は少し考えてから、口を開く。