• テキストサイズ

【呪術廻戦】廻る日の青

第15章 ハジメテをキミと。※番外編




「がっかりした?経験豊富なテクニシャン期待してた?」

『いや……そうじゃないけど……』

「そうじゃないけど、なんだよ」

『……なんか、意外だから。さぞかしモテるんだろうし。遊びまくってきたのかなって』

「俺をなんだと思ってるの」


拗ねたように口を尖らせた五条の仕草は、年相応の男の子がするそれで。最強だの特級だのと言われていても、彼は18歳の男の子なんだと実感する。


「そりゃ俺も男だし?魔が差しそうになったこともある。でもさぁ、なんだって"ハジメテ"の事って記憶に残るモンじゃん。そんな貴重なハジメテを、どーでもいいやつで済ませたくなくない?童貞の言い訳と思われようと結構だけどさ」


五条は至近距離で、繋いだままの手をぎゅ、と握りながら続けた。


「あくまで俺は、好きになった人とがよかった。初めて好きになった人と、ハジメテがしたかった。それがこうして叶ったわけだ」


そう言ってから、にやりと笑う。
宝石みたいに光るその青い瞳に映る自分に、どくりと心臓がまた音を立てた。


「ねぇなまえ。俺のこと好き?」

『……っ急になんだよ』

「いいから答えろよ、オマエの口からちゃんと聞きたいんだけど」

『……昨晩言っただろ』

「一度きりで済ますつもりか。俺は毎日毎秒聞きたいの」


そう言って五条は、その大きな掌でそっとなまえの頬を優しく撫でた。


「そんでその度確かめたい、オマエは俺のものだって。だから俺も毎日毎秒言うよ。俺はなまえのものだって、うんざりするくらい思い知って欲しいから」

『……、』

「なまえ、好きだよ。愛してる。何度言ったって足りない。責任取ってよ。俺をこんなに夢中にさせたんだから」


その言葉を最後に、五条の顔が更に近くなって。なんと答えようかと小さく開けたなまえの口は、あっという間に五条の唇で塞がれた。

/ 227ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp