第8章 ローズとエリザベス
司令部に入ると女性スタッフがローズに群がる。ローズは猫っぽい姿に、『チャーム』というフェロモンの様な能力があり、男女問わずに好印象を与えている。
「まぁ珍しい!
ローズも一緒なのね♪」
普段は冷静沈着なエリカ司令も例に漏れなかった。
「ミャ~♪」
ローズは目を細めて鳴いた。
「「カワイイ~♪」」
エリカ司令も含め女性陣から歓声が上がる。
「はぁ…、ローズは少しここで遊んでな」
スコットはローズを司令部の女性陣に預け、エリカ司令と奥の司令官室に入った。
「司令、データファイルを持って来ました!」
スコットは敬礼してからファイルをエリカ司令に渡した。
「ご苦労様です
ところで…、以前言われた消耗品の件、まだ全部じゃないけど太陽系内で生産が可能となったそうよ
リストは後で艦に送るわ」
「へぇー、意外と早く対応してくれたんだな
小型艇の件はどうなってる?」
「一応話しは通したけど、今すぐにって訳にはいかないわね
今ある機体で対応して…」
「エリカ司令は話しが早くて助かるよ
…では、失礼致します!」
スコットは敬礼をして司令室を出た。
司令室の外ではローズがスコットを向かえる様に座っていた。
「何だ、そこで待ってたのか?」
ローズの回りには司令部の女性陣が群がっているが、当のローズは一目散にスコットへ駆け寄った。