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俺の異世界奮闘記

第1章 異世界は唐突に!


「この街はグランロールス城を中心にした城下街よ
いろいろな人種がそれぞれの特徴を活かして仕事してるの」
「けど、これだけ種族が多いと、いざこざも多そうだね」

地球は人間だけなのに、肌の色や宗教の違いくらいで戦争まで起こす。

種族が多ければ、それだけ争いの種は増える。
「う~ん、無いことは無いけどね
昔、ランボール帝国と戦争になったのは人種の違いからって言われてるから…」

ここグランロールス王国は代々多種族の国民、一方ランボール帝国やポルポル共和国は基本的に単一種族の国民。
数百年前、価値観の違いから帝国が共和国に一方的に攻め込み、周りの小さな国々を巻き込む戦争となった。
その時、王国が仲裁に入り一時停戦となったが、帝国は王国にも宣戦布告した。
王国は共和国と同盟を結び、帝国と数十年間の戦争状態となる。
しかし、全ての国々が疲弊した為、和平条約で戦争は終結した。

今でも国民同士での小競り合いはあるが、国同士では表立って争う事はないそうだ。

「猫左衛門って、どこから来たの?」
ティアナはこの世界の歴史を知らない俺に疑問を抱いた様だ。
「別の世界からって言ったら信じる?」
「信じる訳ないでしょ
猫人種の出身は南シャール地方なんだから…」
俺みたいな猫姿の獣人がいるんだな。
「俺は教養がないからいろいろ教えてくれるかな?」
ティアナはやれやれと言った表情をした。
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