第7章 魔法使いシャルル
「えっ…、さん付けなんて…、か、畏まらなくて良いわよ
…わ、私は魔法は…使えないのよ」
こんなに可愛いシャルルにも、自分の事だとあたふたするんだ。
(年齢や性別は関係ないのか…)
「そうですか…
ですが、お二人は私より年上みたいなので、呼び捨てにはできません」
シャルルはきっぱりと言い切った。
「…シャルルっていくつなんだ?」
小さくて子供にしか見えないんだけど…。
「私は18になりました」
「え~っ!私と一緒!?」
ティアナが驚いたのも納得だが、ティアナが十代なのに俺は驚いた。
「ティアナ、18だったのか!?」
(…て事は、ディアスは18で騎士団長なんだ)
「ちょ…ちょっとぉ…
な、何歳だと思ってたのよ」
ティアナの肘鉄が脇腹に突き刺さる。
「うっ…いや…、俺よりは若いと思ってたけどね…あはは…」
俺は笑って誤魔化すしかなかった。
「まぁ、呼び方はシャルルの好きにすれば良いけど、堅苦しくるしいのは止めてな
…魔法なら、それこそローズに聞けばよく分かるんじゃないか?」
「そうね、ローズなら魔法にも詳しいから大丈夫ね」
ティアナも頷いている。
「お二人は仲が良いですね」
シャルルの言葉にティアナが慌てる。
「えっ、いゃ、私達は…」
「あたふたし過ぎだろ…」
俺は少し呆れた。