第7章 魔法使いシャルル
スカーレットの家に向かう途中に、何かウキウキしているティアナから説明された。
「王国には魔法使いがいっぱいいるけど、魔導師って呼ばれている人は四人しかいないの…
しかもスカーレットはその中でも最強なのよ♪」
「ふ~ん
…で、魔法使いと魔導師って何が違うんだ?」
俺は首を傾げた。
「魔法はその人の生まれ持った属性に合った魔法しか使えないのよ
けど魔導師は、その属性を複数持ってるの…
それだけ使える魔法も多いのよね」
(成る程ね、化け物級な魔法使いって事か)
「で、その魔導師にこの銀渡してどうするんだろうな?
ローズは加工しないととか言ってたけど…」
ローズから渡されたのは、採ってきた銀の一割程度。
それでも価値は相当な物らしい。
「魔導師ならば強力な魔法道具に作り替える事も可能だろう
…が、無断で魔法道具を作る事は魔法委員会で禁じられている」
ディアスが珍しく苦い顔をする。
「違法な道具がばれたらどうなる?」
ディアスは無言で首に親指を当てて横に切る仕種をした。
「マジで!?」
「処刑になるのは余程危険な物の場合で滅多にないわ
けど、魔法道具は身近な物から危険な物まであるから、管理が厳重なのよ」
ティアナが説明を付け加える。
そんな話をしている内にスカーレットの家に着いた。