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俺の異世界奮闘記

第3章 紅の銘刀


「猫左衛門、こっちにもビール4つだ」
振り向くとディアスが仲間の騎士達と来ていた。
「(ディアスも来てたのか…)
ビール4つ、少々お待ちを!」
気が付くと店はいつもの賑わいを見せた。
(本当に繁盛してる店だな…)
「小僧、バズ肉の野菜炒め出来たぞ!」
「ういっす」
(バズ肉?…まだ食材がよく分かんねぇな)
料理をテーブルに運ぶと、それだけで客が笑顔になる。
ローズの料理には魔法が掛かっているみたいだ。


今日も無事閉店し店内を片付けていると、また刀が話し掛けてきた。
『おい小僧、なんでお前がわしを持っている』
「…へ?なんでと…言われても…」
意外な質問に答えようがなかった。
『六百年ぶりに目覚めたと言うに、お前みたいな小僧に持たれるとは情けない…』
(こいつ六百年も前の刀なんだ…)
「あ、あのねぇ、こっちだって訳が分からないんだよ
この世界に来た時に身につけてたんだから…」
完全に平行線だ。

「…随分とお喋りな剣だねぇ
あんた名前はないのかい?『剣』て呼んでたんじゃしまらないよ」
ローズが刀に話し掛けた。
『わしは神原紅(かんばら・くれない)が打ちし、斬魔刀・暁丸(ざんまとう・あかつきまる)だ』
「斬魔刀?暁丸?」
この刀には名前があった。
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