第2章 困惑の異世界生活!?
「ここは商店街よ」
ティアナの案内でグランロールスの街を見て回っている。
「食べ物や日用品だけじゃなく、武器や防具や魔法道具も売ってるわよ」
「ま、魔法道具?
魔法って、あの呪文を唱える魔法!?」
俺が驚いた事に、ティアナは首を傾げた。
「魔法って言ったら大体呪文を唱えるわね
魔法道具は一言で使えるけど…
別に魔法なんて珍しくないでしょ?」
「いやいやいやいやっ!
魔法なんて俺の世界にはないからっ!」
俺は思わずティアナの両肩を掴んで叫んでいた。
「え~っ!魔法がない世界!?
…猫左衛門って何者?」
ティアナは詳しく聞きたいからと近くの店に引っ張っていった。
店の中は昼間だと言うのに、屈強な者達が酒を飲んでいて賑やかだった。
「ここって酒場か?」
「冒険者の酒場よ
簡単な仕事なら依頼も出来るし、引き受ける事も出来るわ」
(お~、RPGでお馴染みの冒険者の酒場!)
俺達は奥のボックス席に座った。
「ティアナちゃんが男連れなんて珍しいね」
店員がからかうように言うと、ティアナは真っ赤になって怒った。
「ち、違うわよ!
こ、この人は…、ロ、ローズの店に新しく入った人で、街の案内を頼まれただけよ!」
店員は注文を聞くと、にやにやとしながら戻っていった。
「まったくもう!
…で、猫左衛門は何者なの!?」
なんか当たりが強くなった様な気がする。