第6章 恋の方程式
―――長かった、片想い。
でもそれは、言葉通りの一方通行なんかじゃなくて。
どうやら、ほんとはずっと前から、交わっていたみたいだ。自分が至らないばっかりに、随分、遠回りをしてしまったけれど。
生まれて初めての恋。
初めての失恋と、
初めての告白と、
初めての彼女。
全部、君が教えてくれたもの。
これが最初で、最後になればいい。なんて思っていることを言ったら、笑われるだろうか。
だって、たくさんの初めてを、全部、全部、君としていきたいんだ。
俺の初めては、全部、全部、君がいい。
これから先も、ずっと。君一色で。