第8章 愛情にも種類がある
「屯所には一応お前がここにいることは伝えておいたぜ」
『ありがとうございます…』
「さ、飯だ、飯!」
そう言って台所へ行く銀さんの後を私も追いかけた
『今日は銀さんが作る日なんだね』
「ウチは当番制だからな、ちなみに昨日は卵かけご飯でその前の日は神楽が作った卵かけご飯だ」
どんだけ卵かけご飯!?
ていうかそれって作るうちに入るのかな。
そんなことを思いながら銀さんの手元を見ると甘くて美味しそうなワンホールケーキが作られていた
『銀さんそれご飯じゃなくてデザート』
「お前知らねーの?ケーキはな、古来から伝わる伝統的な主食だったんだぜ?」
『いや聞いたことないけど』
私もあまり自分で料理を作ったことはないけど、さすがにこれは胃がもたれそうだ。
『銀さん、牛肉ある?』
「んな高級なモンうちには…って何してんの?」
エプロンをつける私を銀さんは目を点にして見つめた
『ここに居させてもらってるし、私にも何か手伝わせて下さい』
そう言って笑うと銀さんは"好きにしろ"と言って面倒臭そうに頭を掻いた
「つかお前料理作れんの?」
『少なくとも卵かけご飯以上のものは作れるよ!!』