第23章 仕事とプライベートは切り分けろ【真選組女中編③】
『遊園地…?』
「何故連中がそこを選んだかは謎だが、このチャンスを逃す訳にはいかねェ」
『でも副長、私はもう隊士じゃないですし…刀も持てないんじゃホシを捕まえることも出来ませんよ』
私の言葉に副長は煙草を噴かし言った
「任務完了出来次第でお前を1番隊に戻すっつったら…どうする」
『!』
私が…また1番隊に?
「今回の任務、俺達にとっても失敗はしたくねェ。だが成功にはお前の協力が必要だ…だからお前にもう1度チャンスをやる」
『ッ!でも…遊園地に女の私が行くことに何の意味が…』
「行くのはお前1人じゃねェよ。あの場所で野郎だけでいたんじゃ怪しまれる可能性があるからな…お前達は恋人のフリをしてホシの動きを追うだけでいい」
だから刀を使う必要もない、と言って遊園地の地図を私に差し出す土方さん
『…。』
「まァ1種の潜入捜査みてェなもんだ」
『潜入捜査…』
副長の言葉にハッとなって私は軽く自身の手を叩いた
『なるほど、私と山崎さんでこのホシを追跡すればいいんですね!』
山崎さんなら潜入捜査もお手のもんだし、上手くいくかもしれない!!
自信に満ち溢れる私に副長は呆れたように言った
「いや、一緒に行くのはザキじゃねェよ」
『え…?』
副長の言葉に目を点にしていると突然部屋の襖が開いた
「何ですかィ土方さん、俺に用事って」
え…。
「今回の任務、行くのはお前と総悟だ」
『な…ッ』
えええええええ!!??