第1章 雨宿り
「お前は大学に友達いないのか…?」
「ちゃんと名前で呼んでよ、って。」
「え…あ……。」
なんだこの子は。
ちょっと強引ショ。
「よしっ。私イギリスの田舎から上京してきたから、何もわからないの!お友達ももちろんいないよ。裕介くんが初めてのお友達。」
「こんな俺と一緒にいたら、友達減るショ。」
「え?そうなの?なんで?」
「…みんな、怖いとか、キモイっていうからな。」
「私には怖くないし、キモくもないよ?」
「クハッ、気を使わなくていいショ。」
「本当だよ?」
「えっ…そ、そうか…ありがと…ショ。」
そんなまっすぐした目でこっちを見るな。
小野田みたいな目だ。
そしてその強引さは若干の東堂を思い出す。
だからなのかな?なんだかこの子を懐かしく感じ、居心地悪いとは思わなかった。
びっくりするようなことを立て続けに言われるから、言葉はつまったけどな。
「裕介くんの自転車かっこいいね!ロードバイクでしょ?」
「あぁ、そうだ。」
「私も昔日本に少しだけいた頃、ロードバイクに乗ってる友達いたよ。中学生の時。」
「クハッ、もしかしたらそののお友達とレースで戦ったことあるかもしれないな。」
「そんなことありえるかなー?あ、私授業3号館だから、あっちいくね!バイバイ」
「じゃーな。」
俺は駐輪場へと向かった。
の中学の友達がロードね。
ロードはいろんな人がやってるからな、俺の知らないやつだといいけど。
「あ!!裕介くーーーーーん!」
いなくなったと思ったがダッシュで戻ってくる。
はぁはぁしながら俺の前まで来たが、息が上がりすぎてなにも言葉が出てこないらしい。
「…どうした?」
「連絡…先…教えて!」
「なーんだよ、それだけか。もちろんだ。」
俺は携帯を取り出して、に連絡先を教えた。
「ありがとう、裕介くん!また連絡する!ご飯とかいこーねー!」
「あぁ。」
それが俺ととの出会いだった。