第1章 2人が終焉(アイ)に気付くまで
____________________
選ばせてあげる
ドコカラタベラレルカ
これで最後だし。
まだ世界が明るかった頃
散々言った言葉達。
____________________
『因果応報ね。』
自業自得だ。
『ほんとに最後にしない?』
本当に最後にしよう。
『選ばせてあげるわ。』
選ばせてあげるよ。
『これで最後だし。』
これで最後だし。
____________________
喰らいついた部分は
もうだいぶ腐っている
それでも喰らい続けるしかない
目の前の物体に情などない
____________________
死ねないね。
『死ねないわ。』
____________________
ここが地獄と気付かずに
永遠に繰り返す。
____________________
『早く地獄へいきたいわ。』
早く地獄へいきたいな。
____________________
終焉はきっとない
異臭と痛みと共に
終わることない時間がクルクル回る
ただそれだけの虚しい終焉
____________________
『私達にお似合いね。』
俺達にお似合いだね。
『愛してみる?』
愛してみる?
『人喰いなんてお断りよ。』
人喰いなんてお断りだよ。
『滑稽ね。』
いいや、ロマンチックだ。
____________________
もうそれは終焉なのに
それには全く気付かない
____________________
『ロマンチックね。』
いいや、滑稽だよ。
『さよなら。』
さよなら。
『また会ったわね』
また会ったね。
選ばせてあげるよ
『選ばせてあげるわ。』
これで最後だし。
『これで最後だし。』
2人が愛に気が付くまで
この終焉は終わらない。
。