• テキストサイズ

Shadow Moon

第5章 これから…


「薫、また泣いてるのか…
いつからそんな泣き虫なったんだ?」
「…うるさい!
和也だってガキの頃は泣き虫だっただろ!」
「もう夫婦喧嘩か?
先が思いやられるな」
すかさず和田がツッコミを入れる。
「「なんだと!」」
俺と薫がハモった。
「あらあら、息ピッタリね」
「あぁ良い夫婦になるな」
親父とおふくろが茶化す。
「薫~良かったわね
和也くんに拾ってもらって…」
薫の母親が涙ぐみながら言った。
さすがの薫もこれには苦笑いだ。

その日は退院祝いと婚約祝いのダブルなお祝いで大盛り上がりではあったが、俺自身は浮かれている場合ではない。
怪我を治すのが最優先ではあるが、薫と一緒になるなら仕事もより一層頑張らないといけない。

「和也、お前今回の事件で変わったな」
「…そんな事ねぇよ」
和田に不意を突かれ返事に困った。
「良い方に変わったんだから、良いじゃんか」
「…それは俺が悪人だったって事か?」
俺達は笑いあった。
「しょこの二人!
男同士で何コショコショと話してる!
あたしも混ぜろ!」
酒で顔を赤らめた薫が絡んできた。
「…お前酔ってるだろ?」
「酔ってて悪いか!?
あたしはあんたの嫁しゃんだぞ!」
薫が酔った姿を初めて見た。
…が、絡み酒とは思わなかった。
/ 45ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp