第5章 友情運UP☆
『あのー…』
その子は振り返った。
『うわ!?びっくりした!!人おったんか!』
――関西弁?
『…大丈夫ですか?』
恐る恐る尋ねる。
『いやー、弁当忘れて、売店も売り切れで、お腹ペコペコなんや。参ったわぁ…』
私と美嘉ちゃんは顔を見合わせた。
きっと同じことを考えたのだろう。
美嘉ちゃんは残した弁当を差し出した。
『よかったら…食べる?』
『え!?ええんか!?』
その子は目を輝かせて
私たちを見た。
『うん。残り物だけど…』
『ええよ!!ありがとう!!ほんま優しいなーあんたら!!』
弁当を受け取り、食べ始めた。
驚異のスピードで食べてペロリと完食した。