第10章 ヤナギ2(??前提ジャック)
どこまでも優しい獣が、ゆっくりと私を押し倒す。
筋肉質な身体はずっしりと沈み、ベッドがきしっと鳴る。
何故か私より緊張しているジャックくんが少し面白くて、ちょっとだけ笑ってしまう。
恥ずかしそうに顔を歪めると、少し痛いくらいに首に噛みつかれる。
「あ…!」
「ムカつく…」
と控えめに小声で怒られてしまった。
たどたどしく触れられているのに、嫌ではなくて、なんとなくそれが心地いい。
今までとは違って、優しくてどこか安心する。
二人とも生まれたままの姿になってお互いの身体を恥ずかしいくらいに触れ合い、いつもの無理やり引き出される快感とは違ってじわじわと中心に熱を持つような行為だった。
「もういいか…?」
「…うん…」
真ん中に熱いソレが当たり、ゆっくりと中に挿入ってくる。
脈が打たれているのが伝わる。
少しの痛みと共に、急な圧迫感に息を止めてそれを受け入れる。
「あ…はぁ…」
「悪ぃ…大丈夫か…?」
慈しむようにその太い両腕に頭を抱えられ、ぎゅっと優しく包まれた。
「え…?あ、だ、だいじょうぶ…」
されたことのない行動にびっくりしてしまった。
ぐっと進んでくる大きい楔を受け入れるのに、少し時間がかかり、ジャックくんの苦しそうな顔が間近にきた。
ちょっと可愛く見えてしまい、自分からちゅっと薄い唇にキスしてしまう。
「…!!」
恥ずかしそうにまた目を細められ、また一段と深くなっていく。
ちゅ、ちゅ、という粘着質な音が室内に反響して私まで恥ずかしくなってしまう。
それに反応してしまって、蜜がどっと溢れてしまったのが自分でわかってしまって、気付かれないようにそっと背中に腕を回した。