第8章 クロユリ4(五条悟)
指輪──。
固執や執着、束縛を表すそれは、贈り物としては簡単に呪が宿る。
恐らく一部の一般人でも僅かながらに可能であろう。
そのくらいの強い意味合いがある。
今までは、馬鹿馬鹿しいとすら正直思っていた。
生徒を否定するつもりはないが……自分にとって、それが必要か、その行為が必要かと考えれば、ノーだ。
しかし、今ならわかる。
贈りたい気持ち、贈られる気持ち。
考え事している間にホテルの部屋へと帰って来た。
同室は散々同僚たちに反対されたが、無理やり押し通した。
例え女性だろうが、彼女と同じ空間にいるのは許せない。
それが許されるのは、僕だけでいい。
熱い湯船で、後ろ向きに抱いている小さな身体が震える。
弱いところをひたすらに攻め、時折指を奥まで挿入れ、芽の丁度裏側の弱点を突く。
「ああっ……!!」
ざらついた襞が吸い付くように指を締める。
「は、はぅ、っ…」
肩で息をすると、張った水面が荒々しく揺れる。
落ち着く間も与えずに、黙ってまた同じ箇所を指の腹で引っ掻くように刺激した。
「ひゃあっ!まだ、だめっ、なのにぃっ…!!」
「なんで?」
可愛らしく悶える姿に加虐心が出てつい意地悪く聞いた。
「…っ、いじわるです…」
口を尖らせていつもと同じようにぼそりと言う。
更に小さくなる背中と少し幼い顔が、あまりにも背徳的でぞくりと体内を情欲が走る。
恥ずかしそうにしているところを無理やりこちらに向かせ、すっかり反り返った自身を少しずつ挿入れてやる。
お湯とも違うぬめりけに、狭いなか一斉にざわざわと迎えてくれる襞がなんだか愛しい。