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【短編集】倉庫【雑多】

第6章 クロユリ3(五条悟)


先生が部屋にいられる日は必ずこうして一緒に過ごしている。
日常に溶け込んでしまったそれは、私が他人とを結びつける唯一の接点だった。
はしたないながらもあまりにも愛情を感じられるその行為に、すっかり溺れてしまっている。
背中から包まれるように抱かれ、シーツを握る手も同じようにされる。
「あ…あっ、ん、ふ」
お腹の奥に当たる楔が焼けつくよう。
それが私の弱いところを掠めては逃げていく。
「ああ……や……」
そこじゃないと言いそうになってしまい、羞恥心で言葉を詰まらせて俯いた。
「何?言ってごらん?」
余裕そうにくすくすと笑いながら私の反応を楽しんでいる。
「い、いじわるです…!」
「そんなことないよ、どうしていいかわからないから」
「うそ、つき…」
もどかしいくらいのゆっくりした動きと掠ってはすぐに角度を変えられてしまうそれに、小さく反抗を示すように吐息を漏らした。
なんのことかな、とはぐらかされ、無理やり振り向かされてまたついばむだけのキス。
それもどこかくすぐったく、ふう、と少しでも楽になるために息を整えた。
「ほら、もどかしくてぎゅって締めてくる。
えっちだなぁ」
「ん…言わないでぇ…っ…」

私は自分から振り返って、先生の薄い唇に仕返しするかのようにおずおずと舌を這わす。
緊張で震えていたかもしれない。
先生は珍しく予想外、という顔をしてから、深いものを改めてしてくれる。
「うぅぅ、ふ、ん…」
思ったよりもずっと深くて激しいそれに、繋がっているところからぽたぽたとシーツに染みを作ってしまっている。
ますます顔が熱くなっていく。
舌を甘噛みされながら上顎をざらりとかき回されると、ぞくぞくとしたものが背中を走る。
「っん…!!」
抑えようとした声が漏れ、そこで自分がそれだけで達してしまったことがわかった。
「急に可愛いことしてくれちゃって、困るなぁ」
一瞬だけ、苦しそうな声でそう言ってくれたことが、ちょっと嬉しくもあり、きゅんとお腹の奥が反応してしまった。
今のは、バレてしまっただろう。
「いつもみたいに…して…」
「いつもって?」
「うう…せんせ、ほんとにいじわるです…」
「嘘嘘、いいよ、今日はもう許してあげる」
対面する形にされ、照れがより一層出てしまって顔が直接見られない。
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