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CherryBlossom

第7章 一八の苦悩?


「あれは僕が失恋してどん底の淵をさ迷っていた時、花枝さんの笑顔が僕を救ってくれた
運命の人なんだぁ~!」
ラウルは力説しているが、花枝は首を横に振り更に引いていた。
こいつの自己中は死ぬまで治らねぇな。
「お前コスモスの精だろ?
彼女にするなら同じコスモスの精にしろ!」
「そんなのは僕の勝手だ!
それに、女性が僕をほっとかないのさ!」
ラウルは金髪をなびかせキラッキラの笑顔を見せた。
俺は呆れて声も出せなかったので、指で桃太に行けのサインを出す。
桃太の攻撃にラウルはまたボロ雑巾になった。

「まぁお前の恋愛を邪魔するつもりはないが、花枝さんは迷惑してるんだ
これ以上纏わり付くと…分かってるよな」
「貴様~また僕の彼女を横取りする気か!!」
どこまでも自己中な奴だな。
「お前なぁ、いくら精王の孫だからって我が儘過ぎるぞ!」
俺のこの一言で状況が変わった。
「えぇ~~~っ!
精王様のお孫様ですかぁ!」
「うわっ!は、花枝さん?」
突然の大声に振り向くと、花枝は瞳をキラキラと輝かせていた。
「本当に、本当に精王様のお孫様なんですか!?」
「そうだ、僕は現精王デュラルの孫、ラウルだ!」
「ちょっと邪魔よ!」
花枝は俺を突き飛ばし、ラウルに駆け寄った。
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