第5章 宇髄天元(現パロ/R18)□愛しのMr色男
□愛しの Mr.色男
「Hey!!Mr.色男!!その名も宇随天元!!」
そう叫びながら___スパンっ。と美術準備室の
ドアを開けると大きくため息をつかれた。
いつもの事だ、特に気にすることではない。
この無駄に設備の整った美術準備室は
コーヒーメーカやらポットやら机やら
最早小さな書斎の様な作りになっていて
宇随先生は放課後大抵ここに引こもる。
『…………お前ほんと、派手に馬鹿だよな。
俺、先生なんだけど?なんだMr.色男って。
………姫様ご所望のかりんとうはそこだ。』
そう言って気だるそうに頬ずえをつきながら
指を指す先には お野菜かりんとう。
色んな色をしたこのかりんとうが
私は大好きなのだがこれが最近売っていなくて。
見つけたら買っといてくれと
しつこくお願いしたら嫌々了承してたけど
……何だかんだ本当に買ってくれたらしい。
「あれ、何だかんだ買ってくれたんですね。」
『…………教師たるもの派手に約束は守る。』
「Mr.クレイジーが何言ってるんですか。
けど、何だかんだ甘いですよね宇随先生。」
『今度はMr.クレイジーかよ。
お前の中の俺は、幾つ通り名があるんだ。
おつむは常にサマータイムですか?この野郎。』
「へへっ、先生キャラ濃いんだもん。
いくらでした?よく見つけましたね!!」
『…金は要らねぇよ。その代わり茶入れてくれ。
あと3袋買ってあるからソレ俺も食う。』
「ありがとうございます!!
貧乏学生には有難いので遠慮しませんっ!」
『良いから早く入れろよ、お茶な?
今日は珈琲じゃねぇから、派手に間違えるなよ?』
「そんな馬鹿じゃないですよ!!
コレでも成績はめちゃくちゃ優秀ですから。」
そういえば、いつも飲んでいる珈琲が無い。
お茶を飲むのは珍しいけど、やっぱり
かりんとうには珈琲よりお茶よね。
いや…もしかして、待っててくれたのかな。
先生…そういう所あるからなぁ。
そうだったら嬉しいな。
何て思いながら2人分のお茶を入れる。