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虹色の月【鬼滅の刃/ 短編集】

第1章 不死川実弥(現パロ/死ネタ)□しらんぷり


□しらんぷり(現パロ/死ネタ)



『おい。』
「………。」
『姫華』
「………。」
『なあって…はぁ…。』
「………。」

私はしらんぷりを決め込むことにした。
何でか何て理由はない。
彼が優しすぎるから…。なのかもしれない。

『お前なァ、理由もなくそれすんのやめろよ。
一体何がしてぇんだァ?』

何がしたいんじゃなくてして欲しいの。
呼んで欲しいの。

「………。」
『ほんとお前…まぁいいか。…おいで?』

「…………。」
『何?来ねぇの?…
ほら、こっち来い。今日は香水付けてねぇぞ。』


「……。」
『………そうだな、服の中入っていいぞ。』

「……!!」
『ふっ…姫華、本当に会いたかったんだ。
あんま焦らすな。…ほら、早く来いよ。』

「実弥っ!!!」
『………なんだァ?』

「好きっ!」
『………そうかよォ。』
「そうだよぉー!!」


これが何時の私達。
顔に似合わず甘ったるい貴方は
いつも私を甘やかす。


『何が食いてぇ?』
「私が作るよ。」

『あ?いいよ、座っとけ。
お前絹さや食えるよな?』
「お、高野豆腐の炒め物かな?」

『ははっ、鋭いなァ。
実家から届いてな、足が早いから
とっとと食わねぇと。』
「ご協力いたしますっ!!」

『なあ、結婚しねぇ?』
「そうだね、結婚しよっか。」

『おし、決まりな。
で、お前絹さやの筋とってくれや。』
「あーい。リビングでいい?」
『おう、そだな15分以内で。』
「えー、わかったぁ。」


仕方ないので絹さやの入った
ボールをもってリビングに移動する。


『………/////(………良かった。)』
「………/////(………嬉しいっ。)」


あっちはどんな顔してるかなんて
分かっちゃうんだよね。

『……。(今、1人で赤くなってんなぁ。)』
「……。(今、1人で赤くなってるんだろうなぁ。)」

手に取るようにわかる
今どんな顔をして、何を考えているか。
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