第2章 虹の楽園?
二匹はすぐに柔らかい所に落ちました。
「カミュー!大丈夫?」
「うん、大丈夫だけど、ここはどこ?」
二匹は辺りを見回しました。
淡い七色の光がぼんやりと光っています。
地面はふわふわで雲の上にいるみたいです。
「お姉ちゃん、僕たち死んじゃったのかな?」
「そ、そんなことないわよ
足もあるし…」
ミーシャもカミューも訳が分からずキョロキョロとするだけでした。
『そこの白猫達、どうやってここに来た?』
どこからか声が響いてきました。
穏やかで優しい声です。
「私たちは虹の橋を渡って来ました」
「途中で虹が消えちゃって、ここに落ちたんだ…」
二匹が答えるとまた声が響きます。
『ここは虹が生まれし、七色の楽園…
お前達が来る場所じゃない
お前達の住んでいた場所まで送ってやろう』
声が終わると、七色の光りが二匹の足元に集まりました。
七色が輝き、二匹は目を開けていられません。
光りが弱くなり目を開けると、そこは虹を見上げた工場の前でした。
「本当に帰って来たの?」
「お姉ちゃん、帰れて良かったね」
「でも…ちゃんと楽園あったわね」
「うん、おじいちゃんの言った通りだね」
ミーシャとカミューは晴れ渡る空を並んで見上げました。
おしまい。