第2章 虹の楽園?
二匹はどんどん虹を登って行きます。
「お姉ちゃん、高いねぇ」
カミューは下に小さく見える自分達がいた場所を見ながら、おっかなびっくりで歩いてます。
「カミュー、あっち見てごらん
綺麗だよ」
ミーシャが指差す先は、キラキラと眩しく輝く空と海の境です。
「わぁ~キラキラして綺麗だね」
「あそこまで行けば楽園よ」
二匹は七色に染まった橋を駆け足で渡って行きます。
でも、いくら走っても楽園に着きません。
「お姉ちゃん、もう走れないよ…」
カミューは疲れて座り込んでしまいました。
ミーシャは振り返って驚きました。
「カミュー!走って!
虹が消えてるわ!」
今まで進んで来た虹の橋がどんどん消えていきます。
カミューは慌てて立ち上がり走り出しました。
二匹は精一杯走って走って走って…、でも虹が消えるスピードの方が早く、二匹の足元から虹の橋が消えてしまいました。
「きゃ~!」「うわ~!」
二匹は真っ逆さまに落ちていきます。