【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第22章 上弦の鬼という存在
「これは睡蓮が人だった時の記憶だよ。
鬼の貴方は知らないでしょ?…貴方の心は
鬼の牢獄に閉じ込められているんだから。」
腕が身体を貫いているため
抱きしめ合ったままは淡々と話す。
何故だかそれを止める気にもならずに
睡蓮はそのまま素直に言葉を受け取った。
睡『…心…?そんなものココにある。
わらわには意思があるでは無いか、
何を矛盾したことをいっているんじゃ。』
魂や心。それが存在するのならばきっと
それは意思として現れる。
意志を持ち思考するという事は、必ずそこに心が
乗っているのだからどうも道理が納得いかない。
素直にそれを疑問に思った。
「それこそまやかしなのよ。
鬼は切られたあと魂も何も残らない。
残るのは人間だった時の魂だけなの。
鬼にあるのは多分…生前の残留思念だけ。」
睡『本当に残留思念だとすれば、
この記憶こそが今のわらわを作った
その物の起源となるという事か?』
がそれに黙って頷くと
そっと指を指した。
「私、とっても知りたかったの。
鬼に強さの個体差がなぜ生まれるのか。
…きっと貴方がそれを教えてくれる。」
睡『それが起源となるのなら、それも
分かるかもしれぬな。のう、。
あの身ごもった女…わらわか?』
「ふふ、そうだと思うわ。
あんな綺麗な人なかなかいないもの。
見た目は今と、あまり変わらないんだね。」
の指の先には
睡蓮 とよく似た身重の美しい女性が
綺麗な座敷で大事そうに腹を撫でている。
睡『場面が変わった…。…産まれたのか。』
「そうね、とっても幸せそう。」
突然場面が変わり 美しい女が先程と同じ部屋で
男の赤子を抱いて微笑みながらゆらゆらと
その赤子をあやしている。