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【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】

第21章 君が好きだと言う話



狼は情深い生き物だ。
群れを作れば裏切ることは決してない。

仲のいい二匹の狼は雪の山で
不思議な色の子うさぎを拾った。

臆病で優しい子うさぎはいつでも
従順だったが、ずっと怖がっていた。

それを不憫に思った狼達はそれぞれ
その 子うさぎ を変えようと心に決める。

片方の狼は優しく溶かすように。
もう片方は厳しく、愛情をもって。
大事に大事に子うさぎを育てた。

時折見せる無防備な可愛らしさに
心底夢中になった二匹はいつの間にか
子うさぎ に恋をしてしまったようで
早く大きくなれと祈りを捧げだした。

優しい子うさぎはそんな親代わりの心を
直ぐに気づいたが、二匹の甘さがどうしても
大好きで 違う種類だからと誤魔化していた。

けれど、突然夜明けと共に
子うさぎは小さな狼になっていた。

育ててもらううちに、自分も
憧れていた2人のようになれたのだ。

はたまた二匹の狼の祈りが通じたのか。
それは定かではないがもう逃げる理由が
子うさぎ もとい、小さな狼には
何ひとつとして無くなってしまった。

けれど、狼は情深い生き物だ。
群れを作れば決して裏切ることはない。

それを知っている 小さな狼 は
いつでも二匹に甘えるだろう。


臆病な子うさぎから
勇敢な小さな狼になった天使は
二匹の愛をまっすぐ受け止めて
自分という存在を認め始める。

それを傍らで見つめる二匹の狼は
いつかを夢見ながら 今 を幸せに感じ
姿の変わった 小さな狼 をまた
変えてやろとニヤリと笑う。


予想と違い勇敢なうさぎではなく
勇敢な狼になった天使を守るのが
いつでもこの二匹の生きる意味なのだ。


狼は情深い生き物だ。
群れを作れば裏切ることは決してない。

毛色の違う3匹の優しく勇敢な狼達は
ずっといつまでも仲良く生きていくのだろう。
裏切ることなど何があっても無いのだから。


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