第21章 君が好きだと言う話

あ『私が一生添い遂げたいと思っただけで、
貴方に強制することではありません。

けれど巫女の血は必要でしょう。
私と結婚する点は仕事として、
申し訳ありませんが諦めてください。
お慕いしている殿方と結婚できるのです
私に気使いは必要ありません。』

そんな言葉を言われたら
それはもう大切にしたくなる。
男として人としてその時に本当に腹を括った。

産『僕の妻になるのが あまねでよかった。』

心からそう言えば、顔は真顔のまま頬を染める。
何とも美しく可愛らしい女性だ。
あまねなら大丈夫だ。と心底安心した。

あ『まるで、夢のような言葉ですね。
私も、耀哉様で本当に良かったです。』

そう言って少しだけ笑った顔など
他の男が見たらすぐに抱きしめて
唇を奪ってしまうだろうと思うほど
魅力的で、本当に自分には勿体ない。

けれどどうにもその気にはなれず
頭の中は少しづつが
こう言ってくれたらと染まっていく。


あ『けれど、耀哉様。
その娘とも真っ向勝負がしたいです。』

産『………え？』

キリッとした顔でそう言われ
思わず間抜けな声が出る。
その娘 とはの事だろう。