第18章 師範たちの過去

「私、お2人に会えて
本当に嬉しいんです。」


そう言ってぎゅっと2人の手を握る。

そんな可愛らしい姿に、
ありがとう。と心からお礼を言って
3人は今までよりも深く絆を結んだ。


しだれ桜が最後に見せてくれた記憶は、

3人が楽しそうに
この場所ににたどり着いた時の姿だった。


義『粋だねぇ。』
柚『ふふ、今度は3人で、
思い出を作りなさいって事ですかね？』

「そうだったら素敵ですね。」


そう言って3人はすっかり忘れていた
お弁当と甘味を食べながら
しだれ桜の思い出を、
また1つ増やしたのであった。








桐生 柚樹
桐生 義慈
きっとこれからも、
そう名乗り続けることだろう。





【念能力】
癒者の微笑み…治癒能力。
簪をふり出てきた光の粒が患部を癒す。
あまりに大きものや体内の病気は治せない。
本人には使用不可。


雫想詩(シズクノオモイウタ)…対象物の近く(又は本体)に小刀を刺し念じると思い出の1部を映像として周りや本人に見せることが出来る。