【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第28章 幸せな日常
柚『………良いんですか?』
槇寿郎が支心になるということは話の流れ的にも杏寿郎が炎柱になるという事を暗に示している。
柚『…杏寿郎君が、柱になって良いんですか?』
柚樹は覚えていた。まだ杏寿郎が瑠火の腹に居た時の話だ。日の呼吸の事を知った槇寿郎は『炎の呼吸は日の呼吸の劣化版だ。』と、そう言った。
それに絶望を感じた槇寿郎は気を病み、己の使命すら見失いそうになっていた。それでも『瑠火や千寿郎、杏寿郎を守りたい。』とそれに縋るように責務にあたり、徐々に本来の槇寿郎に戻って行ったのだ。
詰まるところ、息子に炎の呼吸を教えるのは身を守る為であり槇寿郎の本音は『自分と同じ舞台に立たせたくない。』と、そう思っているのではないかと柚樹はそれを懸念していたのだ。
槇『今更何を言う。…煉獄家はそういう家系だ。』
目を伏せてそう言う槇寿郎に柚樹は眉を下げた。
柱になる。それは己は盾にでもなり道を切り開くそんな存在になる事を示していて、それは己はの身を守るだけの役割では無くなる。そういう責任がのしかかる。それを息子にも…と、そういう槇寿郎に柚樹が何も言えずに居ると槇寿郎はクスクスと楽しそうに微笑んだ。