第27章 不安と過去とそれから未来

実『…、やっぱわざとやってんだろ。』

「…っ、！？(何かビクビクしてる！？何で！？)」


せっかく幸福感で理性が引き戻ってきたのにやたらと可愛いが悪いんだ。と腰を掴んで奥へと自身を突き進めた。



実『…っ…余裕ねェんだ。勘弁してくれ。』

「……っ…どういう。…っ…んんっ！」

実「………っ、…ぁ…悪ィ…もう動きてぇ…。」

「ふっ、…あぁっ…あっ…んっっ。」


余裕や思いやりなんて何処へ置き去ってもっと中へと腰をうちつける。

___グチュグチュという濡れた音と可愛らしい声が重なり、揺れに合わせて柔らかい肉が動く。


「…んっ、あっ…ィっちゃ…っ。」

実「………その声聴かせたくねェんだって。」

「んっ、…んんっ！！…んっ…。」



響いてきた声を独り占めしようと口付けをして口を塞いだ。

それと同時に__ギュッと締め付けられての足がビクビクと身体に巻きついた。


実「…っ…。(声、聴きてェな、ぜってェ可愛い。)」

「んっっ…んっ……ふっ…んんっ！…っ。」


口付けの合間から溢れる声をほんの少し。

そう思い、微かに唇を解放すると途切れ途切れには必死に声を紡いだ。



「……さね…みっ…すきっ…っ…っ…。」

実「………はっ…そうかィ…っ…。」


という生き物は、なんでこんなに愛おしく作られているのだろうか。息をするよりも先に必死で紡いだ言葉が俺の名前と気持ちだなんて、何て愛おしいんだろうか。