第27章 不安と過去とそれから未来

実「……ぐちゃぐちゃだぞココ。
そんなに期待してんのか？…なァ…。」

「違…う…っんっ…いつも通りに…っ。」


”いつも通りに”そんな言葉の真意はきっと、単純に傍で寝てくっつきたかった。そんな意味合いなのだろう。



実「いつも通りしてたらこうしたくなるんだよ。
いつも俺がどんだけ我慢してたと思ってんだァ？」


そんな純粋な願いを自分の欲で汚す背徳感を誤魔化すようにプクリと膨らんでいる突起に触れた。


「……あっ。……駄目っ…んっ……ふぁ…。」

実「………聞こえるから…声出すなよ？」



ほんの少し触れただけで揺れる身体にドクドクと身体に血が回る。

それと同時に聞こえてくる初めて聞く声を他に知られたくないと口を塞ぐ代わりに口付けをした。


「…………んっ、んんっ………。」


舌を混じらせながらくぐもった声が響く。

初めて見る歪む顔を一時も見逃したくないと見つめていると、見開いたままのの瞳に薄ら波が見えた。



「………ふっ、…はぁ…。」

実「……。(……この顔…堪んねェな…。)」


苦しいのか？と口を離して見えた顔は蕩けたように虚ろで、黒い瞳は潤んでいる。

もっとこの顔が見たいと、また指を動かした。