第27章 不安と過去とそれから未来

「ふ、ふふっ。コレは美味いとこ当たれば
面白いかもねぇ……当たればいいな。」


何やら今回の出題者は誰かをターゲットに楽しみたくてこの問題を作ったようだ。


「私がこの中で1番異性にモテるだろうな。
と思っている”男性”は誰でしょうかっ！！」


アイコンタクトでしのぶと笑い合う。
そういえば、赤面させてやろうとそんな事を2人で約束をしていた相手がひとりいた。


カ「………えぇ…そうねぇ…。どっちかしら。
……義慈さん？………良く噂されてるものね。」

「残念！義慈さんは2番目だと思いますっ！！
無自覚タラシの節があるのでっ！！！」

義「……また俺は2番か。ていうか、
お前には無自覚タラシって言われたくねぇ。」

柚「(…あ、当たりたくなかったなコレ…。)」


今回の標的である柚樹は頭をかいて気まずそうに2人から目線を逸らしている。


柚「ねぇ…しのぶちゃんだろ？この質問……。」

し「ふふっ、あら？心当たりありましたぁ？」

「…柚樹さんなら答え絶対分かってますよねぇ？」


ニヤニヤと詰め寄られた柚樹はため息を吐きながら観念したかのように答えを呟いた。


柚「……答えは…あー。僕だろ？……。
これは自分で言いたくなかったな…。」

何となく予測は出来るが、自分でこれを言うのは自信過剰に見えるしなんとも恥ずかしい。

答えを言い放ったても解放されないしのぶとのニヤニヤとした目線に柚樹は口元を隠しほんのりと顔を赤くしている。