第27章 不安と過去とそれから未来

実 宇「「「(柚樹さんもズレてんだよなぁ。
怖くて言えないけど、ソレは過保護だろ。)」」」

し「……ふふっ、優しいですね柚樹さん。
そういう所、やっぱり推しですっ！！」

杏「ははっ！！まるで赤子だなっ！！」

カ「(…支心流は天然ボケの流派なのかしら。)」


そんな思い思いの印象を抱え3人を眺める一行。

そして相変わらず微笑む柚樹はどうしても小さな匙を使って離乳食を自分の手でに食べさせたいようだ。



「じ、自分で食べられますってっ！！」

柚『…良いじゃないか…僕も嬉しいんだ。
少しくらい世話を焼かせておくれよ、ね？』

「……わ、わかりました。」



柚樹のオネダリに根負けしたが了承すると柚樹は満面の笑みで小さな匙を口元へ運ぶ。


柚『ふふっ、はい、あーん。』

「…………あ、美味しぃ。」

義『え、それ……本当に美味いのか？』

「味は抜群ですっ！！美味しいです！」


口に入れると、予想以上に美味しかったのだろう目を見開いたが味を疑う義慈の口へと匙を運ぶ。



義『………あ、本当にうめぇ。』

柚『当たり前です。…ほら。』

「………う、…あ、ありがとうございますぅ。」


まだ小さなを囲んで大柄の2人が目じりを下げて世話をやく。

確かに見慣れた光景ではあるが何とも仲睦まじい。