第83章 誉れ
「音楽祭
結果発表~!!!」
ロビン先生が私たちで全てのクラスの発表が終わったことを告げ、
各クラスの得点が高得点で、
どのクラスが最優秀賞をとれるか、
私たちの点数で、全てが決まることをアナウンスする。
緊張で、胃袋が飛び出しそうなぐらい、気持ち悪い。
ドルルルルルル~
と、ドラムロールがなる。
そして、
審査員が点数の札をあげる。
どよめきが起きる。
「おっ
おおお!!」
「凄い!凄い!
これは快挙!
メーメー様
キュパ様
共に最高得点だ~~~!!」
はぁ!!
やだ、ついに足が震えだした。
何故!?
心臓の音もバクバク。
変な汗も出てきた。
開演前でもこんなに緊張しなかったのに。
し、心臓が止まりそう!
「これはくるのか!?
至高の666点!!!」
「さあっ、最後に…!!
アムドゥスキアス様の得点…
は、えっ」
1点?
えっ?
えっ?
えっえええええ!!!?
絶句。
皆、絶叫の後、絶句。
嘘でしょ!?
そこまでして、王の教室を奪われたくないのか。
はぁ、はははははぁぁぁぁ……………
腰が抜けた~
気が抜けるのと同時に、腰までなぜか抜けてしまって、
周囲の声は、右から左に通り抜けてく。
目の前が、真っ暗。
虚無感が押し寄せてくる。
「そこの、ちっちゃなレディ?」
「へぇっ?」
「あんたのリリスの感情を表現した音は、素晴らしかった。
……私のもうひとつの側面を表すかのように、
しっくりくる音だった。
もっと、技術を磨きなさい。」
「はぁ、はい!」
誉められた?褒められたの?
どうなの?
ステージからカルエゴ先生の姿が見えた。
何となく、視線があったような気がして、
目で訴えてみた。
【私、きちんとやれてましたか?】
返事はもらえないと思ったけど、
しっかり視線をあわせて、頷いてくれた。
「あの方は言ってたわ、
"俺の好きな音は…一番新しくて、楽しい音だ"
って。」
寂しそうなアムドゥスキアス様。
「音には、音で返す。
元13冠アムドゥスキアス・ポロがあなたたちへ
音符を贈るわ。」
アムドゥスキアス様の振るうタクトが、1点の札に音符を重ねて、"6"になった。
「受け取りなさい。
そして、誇りなさいな。
良い音だったわよ、ガキ共!」
今度こそ、私たちは歓喜した!