• テキストサイズ

鬼滅の刃 戯れ事 (短編)

第10章 抗えない(運命)1時透無一郎


『…血を飲んだ私はこうして鬼になりました。
守れたのは何もなく、村の人達はその鬼に殺され全滅しました
私に残ったのはこの醜い姿と渇きが消えないこの体だけ』


「話してくれてありがとう…は醜くないよ」

優しく笑う無一郎にぎゅっと抱き締められる。なんて温かいのだろう。久しぶりに人の温もりを感じた。

その日は無一郎さんは泊まってくれて、朝がくるまでとても幸せな時間を過ごした。

朝が来ても無一郎さんは帰ることはなく、側に居てくれた。

『私、とても幸せですっ…無一郎さんにお会いできて…こうやってお話しして…』

無一郎さんに寄りかかりながら、自分の気持ちを正直に伝える。
私は鬼であっていつ死ぬかわからない。
無一郎さんに守ってもらうのは
絶対嫌だから。
自分のせいで大切な人の傷つく姿は見たくない。
そんな想いは口にはしないけれど、その時がきてもきっと私に迷いはないのだろう。


「…僕も…と居る時間が一番好き」

お互い見つめあいながらどちらともなく口づけを交わした。

甘い雰囲気に頬を染める。
本来は敵同士である二人だが…芽生え始めた気持ちはやがて花を咲かせるのだった。
/ 382ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp