第42章 *逃れることは出来ない 時透無一郎 ☆
『お久しぶりです、無一郎さん…今回の任務で同行することになったです。今回は足を引っ張らないように気を付けますのでよろしくお願いいたします!』
「…誰?君」
『で、ですからですってば!!』
今日は霞柱の無一郎さんと行動を共にする任務だ。
無一郎さんとは年下ながら、2ヶ月であっという間に柱になった人物。同期だけれども、ひっそりと憧れの人物でもあった。
彼が柱になる前に何度かこうして合同任務にあたっていて、その度に存在を忘れられていたのだけれど…
やっと名前を覚えてもらったと思ったらあれよあれよという間に柱になってて
暫く合わない内にまた一から最初に戻ったようなのだ。
また、彼に自分の存在を教えて、
同期の頃より少しばかり成長した自分を今度こそ見てもらおうと意気込む。
「ふーん…君、そんな細くて小さくて大丈夫なわけ?それに甘い香りもする…まるで女人みたい」
『な、何を言ってるんですか!身長が小さいって無一郎さんと変わんないですよ?!というより、俺の方が2、3㎝大きいと思います!ほら、こうして肩を並べてみたらっ…て、ちょっと待ってください!!』
私の話に耳を傾けず、すたすたと任務地へと向かう無一郎さん。
そんな無一郎さんに頑張って追い付くべく、大股で追いかけていった。