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鬼滅の刃 戯れ事 (短編)

第6章 恋の芽吹き 時透無一郎


我、キメツ学園は中高一貫でその中等部には噂の双子ちゃんが存在する。
一卵性双生児の二人は姿形がまったくもって一緒でまるで生き写ししたかのようだ。
性格を除いては。
兄は有一郎、弟は無一郎という。
お互いに眉目秀麗、文武両道でそれはそれはモテる要素をお持ちのようで。
兄は銀杏組で冷酷とも言えるほど厳しい性格なのだが、本当は弟思いで、不器用な少年で。
弟は里芋組で兄と正反対の性格で優しいのだが、まるで空に浮かぶ雲のように掴みどころがない。

そんな美少年をほっとくなんてこの学園にいるはずもなく、密かにファンクラブも存在する。

そんな、私も88番の会員ナンバーを所持し陰ながら応援する一人。
勉学も運動も並の私はどこにでもいる普通の女で、そんな美少年に関わることなんてないとこの時は思っていました。

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