第31章 *雁字搦めの蜘蛛の糸(時透無一郎)
『時透様……本当におやめくださっ』
「まだ、わかんないの?は僕の物だって、これから抱かれるんだって。」
チロリと舌を出す時透は、嫌がるを更に押さえつけ、胸の頂を厭らしく舐め上げた。
今まで感じていた、原因はこれだったんだ。
どうしてと初めて会った時から感じた恐怖と嫌悪感。
有一郎君には感じなかったのに、瓜二つの弟の無一郎君だけは最初っから感じていた拒絶反応はこの為だった。
気づくのが遅かった。気づいていればもしかしたら何かが変わっていたのかもしれないと悔しさで涙がぽろぽろと溢れる。
「昔と変わらず白くて柔らかいね」
チロチロと舐める時透様は、刺激に反応して硬くなりつつある先端を舌で押して、焦らすように乳輪をなぞってはの反応を楽しむように弄ぶ。
『っ…お願いっやめて…』
「こんなに立ってるのに途中でやめるの辛いでしょ?」
じたばたと暴れるの腕を頭上で片手でまとめた後、両の乳房をまた可愛がる。
嫌だと思っていても、体は段々と与えられる快楽に抗うことが出来ない。
ただ、舌を使っているだけなのに。
舐めては甘く食み、舌で突付いては押してそんな弱い刺激に齋の下辺りがどこか甘くきゅんと切ない。