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【第五人格】ある日の荘園【I dentity V】

第1章 庭でお昼ご飯 【メイン: イライ・クラーク】


小鳥のさえずりが聞こえる。
この荘園には大きな庭があり、何故かそこだけは毎日晴れている。
今日は1日フリーということで、庭へとでてきた。暖かな陽射しというのはとても心が落ち着くもので、彼女もここへの扉を開くとすぐにどこかへ飛び立ってしまった。久しぶりに一人でぼうっと空を見る。この空は果たして本物なのか。そんなことをぐるぐる考えていた。…そういえば、そろそろ…

「…クラーク様?」
「やあ、クライシスさん」
「こんにちは…その、失礼しました。」
「ああ、行かないで。」
「へ、えと、せっかくのお休みを…っわ、私なんかでお邪魔しては…」
「邪魔なんかじゃないさ、ダメかな?」

そう言ってから気付く、若いお嬢さんにセクハラでは…?こう言うと使用人である彼女は断れないのでは…?

「あっ、その、クライシスさんに予定がなければなのだけれど…!」
「わ、私も…クラーク様がよろしいのであれば…」
「!本当かい、嬉しいよ」

そうして、ベンチの幅を空ける。彼女はちょこんと私から距離をあけてすわった。

「…その、クラーク様はお庭で何を…」
「彼女の日光浴に付き合っていてね」
「!フクロウさんですね、なるほど…」
「…クライシスさんは、どうして?」
「あ、私は……」

そういって彼女は膝に乗せていたバスケットをぐっと抱える。そう言えばそれはなんなのだろうか。

「…今日は私も、お休みをいただきまして…そのお昼を…食べようと…」
「…あぁ、それは…申し訳ないね…」

そうか、彼女も休暇だったのだ。それなのに悪い事をした。何が楽しくてこんな冴えない年上の男と一緒にいたいだろうか。慌てて立ち上がると彼女は驚いた顔をして、私の腕を掴んだ。

「あっ、く、クラーク様」
「私は行くからゆっくりしていて」

そう言って笑うと彼女は慌てて、そのままぐっと腕を掴む力を強めた。

「そ、のっ…た、沢山作りすぎてしまったので…宜しければ…クラーク様も…」
「いいのかい?せっかくの休暇なのに私なんかと一緒で…」
「も、もちろんです!」
「…ありがとう」
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