第2章 ダンデ編
「…初めまして…ユイです」
初めまして…そう言った弟の幼なじみの少年。俺はその時の衝撃を今でも覚えている。
「………彼にとっては……些細な出来事…か」
俺はぐっと言葉を飲み込むと、彼に挨拶を返し、本題へと入る。それが久しぶりに会ったユイとの再会だった。弟の幼なじみ。それが彼であり、それだけの関係……のはずだった…
「っ!」
「余裕ですね。流石チャンピオン」
ズンっと腰に響く衝撃で、俺は我に返った。もう何度目になるか分からない絶頂で、意識が飛んでいたらしい。時計を見れば、日をまたいでいた。仕事のことが頭を過ぎり、重い口を開く。
「子供は…もう寝る時間だ。そろそろ自分の部屋に……んっ!?」
再び彼の腰が動き、意識が快楽に飲み込まれそうになる。抵抗するがユイはそれを許さず、今度は口を吸うと、強引に舌をねじ込んでくる。口蓋をユイの舌がなぞる度に、なんとも言えない感覚が身体中を走る。
「ははっ!! あんた、そんな惚けた顔をさせた相手を子供扱いすんのかよ!! 負け無しのチャンピオンが聞いて呆れる」
もはや彼のか俺のか分からない唾液を指で拭いながら、ユイは口元を歪ませた。
「まだまだ夜は長いですよ。最後まで付き合って下さるんでしょ? チャンピオン」
煽るように口元を舐め、もう何度目になるか分からない絶頂を迎えるために、彼はまた腰を動かすのだった。