第8章 保健体育 〜実技〜
「はぁーい。」
仕方なく手を離してあげると、奏汰はほっとしたように息を吐いた。
「皆さん!コンドームは付け終わりましたね?では早速実践してみましょう。」
「「「はーい。」」」
「先生、今までの行為は…必要だったんですか…?」
ある女子生徒が先生にそう問いかけた。
確かに、挿れるだけなのだから、あんなことやそんなことをしなくても良かったのではないかと思う。
「もちろん必要ですよ。あのように事前に快楽を与え、女性の秘部を濡らしておかなくては、いざペニスを挿入する時に激痛が走りますから。」
そうだった。今まで全てが気持ち良すぎて忘れていた。
私のこの小さな穴に、あんな太いものが入るのだ。そりゃ痛いに決まってる。
「まぁ大丈夫だよ。頑張って優しくするからさ。」
私の不安を感じ取ったのか、奏汰が背中を優しく撫でて言った。
「あの、さ…私…ハジメテだから…。っホント!優しくしてね!」
「分かってる分かってる。……てか俺もこれがハジメテだし…」
最後にボソリと言った奏汰の言葉は小さすぎて、私の耳に入ることはなかった。
「では男子の皆さん、慌てず丁寧に、相手の腟内へ自身のペニスを挿入してください。」
先生が指示を出す。
股にあてがわれた奏汰のモノが、ゆっくりと中へ入ってきた。
「…っ、た…ぁ…っ」
痛い。奏汰は私を気遣って、かなり優しくしてくれている。それでも、穴よりも太いものが奥へ入る度に鈍い痛みが走った。
周りからも、挿入時の痛みにもがき、涙をも流す女子たちの声がした。
「キッツ…、莉亜…、ちょっと力抜いて…っ」
そうは言われるが、力の抜き方が分からない。そもそも、今力が入っているかさえも分からない。
「はぁ…っ、ごめん、もう一気に挿れる。その方が、一瞬で終わるから…っ」
「え…っ?ちょ、待っ……うっ、あああっ…!」
ズンッと中が異物感でいっぱいになり、一気に奥へ差し込まれる。
「う…っ、痛…っ…」
激しい痛みだったが、どうやら全て入ったらしい。
むりやり差し込まれる痛みは無くなり、今はジワジワと中から圧迫される痛みを感じていた。
「皆さん、挿入は終えましたか?それでは、早速動いていきましょう!」