第6章 最期の夜を君と飾る
「い…っ…、ん、んん…っ」
それでも裕貴と繋がりたくて、ゆっくりと…ゆっくりと腰を下ろす。
「入っ……た…っ」
最奥まで入り切ったのを確認し、一段落つく。
少し息を整えて、それからまたゆっくりと腰を上下に降り出した。
「は……ぁ…、ん……裕貴……っ」
「莉亜……、あ…、っ…」
互いの喘ぎと、肌の打ち合う音が切なく鳴り響く。
次第に莉亜の腰を振る速さは増幅し、裕貴も少しだが、下から莉亜の子宮を突き上げていた。
「ふ…、あぁ…、裕貴……いかないで……っ」
感情が高ぶり、大粒の涙が月明かりに照らされてきらりと光る。
「ごめん…ごめんな…莉亜…、泣かないで…」
裕貴の手が、涙に濡れる莉亜の頬を優しく撫でる。
莉亜の声は、喘ぎと共に嗚咽が混じっていた。
「嫌…っ、裕貴が死んじゃったら…っ、私はどうしていけばいいの……っ!?裕貴がいない世界なんて…っ、生きてても意味無い…!耐えられない……っ」
泣きじゃくる莉亜を、裕貴が抱き寄せる。
「そんな悲しい事言うな。莉亜は、俺の分まで生きて欲しいんだ…。俺はあの時、お前を助けたこと、誇りに思ってるよ…」
「ふ、あぁぁ…っ、裕貴…っ、裕貴……っ!」
裕貴の首に腕をまわし、号泣する私。
互いが繋がる場所から響く水音は、私の泣き声で掻き消された。
「ほら、泣き止め。可愛い顔が台無しだぞ。」
涙を舌で掬い取られ、貪るような激しく深いキスが送られる。
「ふ…、んぁ…、んん…っ」
開いた口の隙間から漏れ出る唾液を一滴も漏らさずに舐め取られる。
「ほら、俺をもっと気持ちよくさせてくれ。」