第19章 おねだり1・倉持 ※裏
今、俺は2週間ぶりに真琴と部室で二人っきり。
「ねぇ、なんか私のこと避けてない?」
「なっ…なんのことだよ。避けてるわけねぇだろ。」
1歩詰め寄る真琴に1歩下がる俺。
「そっ…そもそも避けてたら今こうして一緒にいるわけねぇだろ?」
「じゃあ…なんでずっと…触れてくれないの?」
真琴はうつむきながら、俺のYシャツを掴む。
クッソ…こいつ人の気も知らねぇで。。。
そもそもなんでこんなことになってるかというとーーー
2週間ほど前の夜、外で真琴と会っていて…いつものようにキスしてたら止まらなくなって、シャツの裾から手を入れ胸に触れて真琴からも甘い吐息がーーーって所で御幸たち見つかり、真琴は恥ずかしさから帰っていった。
御幸には「あまりがっついてると嫌われるぞ~」って言われて。。。
何より真琴のあんな姿を他のヤツにも見られるなんて思ったら俺が嫌だった。
そんなことがあり、それから俺はなるべく真琴と二人っきりになるのを避けていた。
やっぱり…傍にいると触れたくなる。
そして今に至るーーー
「洋一。。。」
甘えるように俺の腰に腕を回して抱き付いてくる。
「おっ…おい…」
「…やっぱり。。。避けてる。。。私…何かした…?」
今にも泣き出しそうな顔ーーー
「はっ!?何もねぇよ。」
「嘘!絶対に…何かあるでしょ。。。」
「ねぇって!」
「じゃ…なんで何もしないの?」
「はぁ?」
「なんで何もしてくれないの?」
背伸びをしてキスをせがんでくる真琴の肩を押さえる。
「ちょっと…待てって。」
「ほら!触れてもくれない…」
そう言うと、うつ向く真琴。
「私はもっと一緒にいたい!もっと傍にいたいよ。。。」
涙目で俺を見上げーーー
「この前の…続きしてよ…」
「えっ。。。」
そう言って俺の口を塞いできた。
「…んっ…」
久々の真琴の唇の感触に俺の決意はいとも簡単に崩れた。
優しく真琴を離す。
「ったく…人の気も知らねぇでよ。」
「えっ…?」
「この前…御幸たちに見られたし、がっつきすぎかなって…」
「あっ…うん…それは…誰かに見られるのは困るけど…」