第15章 君がいない・倉持
「…んっ。。。」
会えなかった淋しさを埋めるように何度も…何度も。
「んっ…ンン…ハァ…」
真琴が息継ぎのために開いた唇の隙間を逃さず舌を挿し込み真琴の舌を絡めとる。
「ん…んっ…ンン…」
やべぇ…止まんねーかも。。。
後退りする真琴を壁まで追いつめたーー
真琴の唇を解放し、そのまま耳や首筋に這わす。
「あっ…やぁ…」
聞いたことない真琴の甘い声。
俺も健全な男子高校生。
好きな奴に触れたい…一線を越えたいとは思っていたけど。。。
ガキの頃からずっと一緒だった真琴には…真琴だから…大切すぎて触れる勇気がなかった。
でも、今は触れたくて…もっと真琴の甘い声を聞きたくてーー
無意識に右手は真琴のセーターの裾から柔らかな胸に触れていた。
「あん…ちょっ…洋一…待って…やん…」
真琴の甘い声が俺の理性を崩壊させていくーー
「ちょっ…やぁ…ん…待って!…ねぇ!洋一!!」
真琴の声と力の入った腕に我に返る。
「こんなとこじゃ、嫌。。。」
潤んだ瞳で見上げる真琴を優しく抱き締める。
「っ…悪ぃ。。。」
真琴は抱き締められたままふるふると顔を横に振る。
「それに、明日…決勝でしょ?」
いくら久しぶりに会ったからって、俺…がっつき過ぎだよな。。。
しかも、いきなり。。。
ん?
「お前…今‘こんなとこじゃ嫌’って言ったよな?」
「えっ!?」
俺はニヤリと笑いーー
「明日の決勝、勝ったら…今の続きするから覚悟しとけよ。」
「……っ///」
顔を真っ赤にして言葉を失う真琴を背に俺はーー
「ほら、行くぞ。」
「えっ!ちょっ…待ってよ~」
真琴は慌てて着崩れた制服や髪を直す。
「ヒャハハ♪」
充電も満タン!!
明日の決勝もぜってー勝つ!!
END