第11章 ヤキモチ・御幸
「御幸くん!キャプテン会議行こう♪」
昼休み、俺を呼びに来たのは愛しの彼女だ。
ただ…お昼の誘いでも昼休みデートの誘いでもなく、月1回ある各部活のキャプテンが集まるミーティングだ。
でも、まぁ…普段クラスも部活も違う真琴と一緒に廊下を歩き、こうして隣に座れるのも新鮮で嬉しい。
他愛ない話をしながら、もし同じクラスだったら…なんて思いながら真琴を見つめる。
「おう、真琴~。こっちの隣いいか?」
「あっ、順平!どうぞ♪」
確か…男子バスケのキャプテン。。。
「どうも!」
俺と目が合うと挨拶され、俺も軽く頭を下げる。
「9月の連休に男子も女子も合宿するらしいぜ。」
「みたいだね~大会の予選も始まるしね。一緒に合宿なら、シュート教えてよ!」
楽しそうに部活の話をする二人を横目にモヤモヤしながらミーティングが終わるのを待っていたーー
「じゃな、真琴。」
「うん、またね!」
男子バスケのキャプテンと別れて真琴と廊下を歩く。
「昼休み終わるまでもうちょっとあるね?」
そう話しかけてきた真琴の手を引いて目の前の空き教室の中に入る。
「えっ?!御幸くん?」
教室に入るなり後ろから真琴を抱き締める。
鼻を霞める真琴の甘い香り。
「どうしたの?」
「んー?ちょっとヤキモチ?」
「えっ?ヤキモチって…///」
「俺のことはまだ“御幸くん”だし?」
「そっ…それは…///」
「一也って呼んでよ。。。」
ピクンーー真琴の身体が反応する。
「やっ…」
えっーー?
そんなつもりはなかったけど、思ったより耳元に近かったみたいで真琴が身をよじる。
やっべ///
何…今の反応。。。
「なぁ…真琴。。。」
もう一度わざと耳元で囁く。
「やっ…ぁ///なんか…くすぐったいよぉ。。。」
ほんのり赤い顔で俺を見上げる。
やべー…その顔、反則。
俺は真琴の身体をくるりと向かせ唇を奪う。