第2章 凛とした強さとギャップ
今、俺と真琴は夜のベンチに二人きり。。。
微妙にあった二人の距離が真琴の苦手な虫のお陰で(笑)
すぐ隣に真琴がいる。
話すならーー聞くなら…今しかない。
『落ち着いた?』
「うん…ホントにごめんなさい。」
『いや、全然いいんだけど。』
むしろ俺はラッキー♪なんて(笑)
『さっきの話…』
「さっき?」
『うん。ほら…うちの先輩たちが良くしてくれるのは倉持の幼馴染みだからって。。。』
「あ~…うん。」
『それは違うよ?』
「えっ?」
やっと真琴がこっちを向いた。
『確かに最初は倉持の幼馴染みって認識だったかもしれないけどさ…真琴は覚えてる?』
「…??」
真琴はなんのことか首をかしげる。
『1年くらい前かな?バスケ部の男子キャプテンに倉持のこと言われてたでしょ?』
「あっ…えっ?えぇ?!」
真琴は目を丸くしてビックリしてる。
「なんで知ってるの?みっ…見てたの?!」
『ん…ごめん、たまたま先輩たちと通りかかってさ。』
「そっか…。」
真琴はバツが悪そうにへへっと笑った。
「先輩に対して…ひどい言い方だったでしょー?もっと…上手く言えれば良かったんだけどね。。。」
『いいや…真琴がああ言ってなかったら、俺たちが飛び出して行ってたよ。』
「えっ?」
『俺たちがってゆうより、純さんがだけどね。哲さんが止めたの。』
俺はニッと笑った。
『あん時の真琴かっこよかったよ。』
「かっこいいって…」
『でも、ホント凛としてて迷いなく倉持のこと信用してて…強いなって。』
「……////」
『だから、哲さんも純さんも亮さんも真琴がお気に入りなんだよ?』
俺はまっすぐに真琴を見つめた。
『でも、ちゃんと女の子としてね。キャーキャー言ってるだけが女の子じゃないんだよ。真琴みたく芯のある強い子も女の子なんだよ。』
「御幸くん。。。」
『それに♪虫が嫌いで泣きそうなとこなんて超女の子だったし♪』
「…ッ///もう!御幸くん!!」
『はっはっは♪』
でもーー真琴はまた切なそうに前を向いた。
『…真琴?』
「私…そんなに強くないよ。」
『えっ…?』