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青空の彼方【ダイヤのA】

第2章 凛とした強さとギャップ


「キャッチボール!どうせするなら洋一じゃなくて、キャッチャーの御幸くんに受けてもらってみたいなって。」

『あぁ、キャッチボールね…いくらでも付き合ってあげるよ♪』

「ホント?やったー♪そのうち一緒にしようね!」

『もちろん!』

そんなに喜ばれると…

でも、真琴の場合マジ野球できることに喜んでそう(苦笑)

「じゃ、あたしもう行くね。」

「おう。」

『じゃ、俺送ってくよ。』

「えっ、大丈夫だよー!すぐ近くだし。」

『いいって、どうせ走りに行くし。』

「でも。。。」

「ヒャハ♪真琴、お前も走って帰ればいいじゃん。」

「えーっ、せっかくお風呂入ったのにヤダよー」

マジかよ。風呂上がりにこんな格好でうちの寮来たのかよ。
ここで会って良かったぁぁ。
てか、男子寮に来るのに危機感なし!?女だって自覚なしか!?


「じゃあね、洋一。自主練ガンバレー!」

「おう。じゃぁな。荷物サンキュな。」

ニヤニヤしながら倉持が去っていく。
アイツ絶対気づいてるな。

『じゃ、行こうか?』

「うん…御幸くん、ごめんね。でも、ホントに大丈夫だよ?」

『いいって。送ったら走って帰るし、夜、女の子を一人帰せないっしょ?』

「えーっ///御幸くん優しいなぁ。そんな風に扱われたことないよー(笑)」

くすくす笑う真琴は本当に可愛くて。
こんな子を女の子扱いしない奴がいるなんて信じられない。

『そんなことないっしょ。真琴人気あるし。』

「そんなことないよー!そんな素振りある人見たことないもん。」

『それはいつも側に倉持がいるからだよ。』

「洋一?」

『アイツが怖くて手が出せないんだよ。最近は純さんたちとも仲良くなってるからねー。』

「それは先輩たちは私が洋一の幼馴染みだから良くしてくれてるだけだよー。」

『それが違うんだなー♪』

「えーっ?そうなの?」

『じゃぁさ、少し座って話さない?』

俺はベンチを指差して聞いてみた。
正直こんなチャンスなかなかないから、まだ一緒にいたい。真琴を独り占めしたい。

「うん…いいよ。」

微妙な距離はあるけど、二人並んでベンチに座った。

『大丈夫?寒くない?』

俺は肩に掛けてたタオルを真琴の膝に掛ける。

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