第2章 凛とした強さとギャップ
「あんな色気も可愛げもない奴。お前は女としてアリかよ?」
ニヤニヤしながら聞いてくる。
…コイツ、そこは気づいてるのか?
『真琴ならアリでしょ。あんな子が好きな人の前ならどうなるのかとかさ、お前気にならないの?』
「気にならねーなぁ。でも、アイツ俺がいつも一緒だったから年上が好きみたいだけどな~」
『えっ?年上?』
「たぶん、哲さんみたいな?ヒャハハ♪」
そう言って倉持は自分の席に戻って行った。
マジか…年上?哲さん?
俺、全然違くね?(笑)
てか、アイツやっぱり俺の気持ちに気づいてるのか?!
「おーい。御幸いるかー?」
ドアの方を見ると、純さんと亮さんが来ていた。
「おっ、いたいた。この前の試合のスコアブック持ってんのお前だろ?」
『あっ、はい。今ここに。』
「哲の代わりに取りに来たからよ~貸せや。」
『あっ、はい。』
俺はスコアブックを持って教室を出た。
それと同時に倉持が立ち上がった。
「俺、次の授業の教科書忘れたから真琴に借りてくるわー。」
『またかよ。真琴に怒られるぞ。』
「純さん、亮さん、チワッス。」
「おう。」
倉持は挨拶をして隣のクラスで真琴を呼んでいる。
隣のクラスの前で話してる二人を見て亮さんが言った。
「あんなのが近くにいたら、他の男も寄ってこないね。」
『えっ?』
「真琴って、3年にも人気あってよー。倉持と付き合ってんのか?って聞かれんだよ。」
『そうなんッスか?』
「それを純が知るか、うっせー!って一喝してるけど。」
純さんや倉持がいたら確かになかなか手も出せないわな。
真琴から教科書を借りて、いつも通りギャイギャイ言い合ってる二人を眺めてると…次の瞬間ーー
真琴がキレイなタイキックを倉持に喰らわせた時ーー
スカートがふわりと捲れた。
「「『あっ///』」」
ピンク色の…ボクサーパンツ?!がチラリ///
アイツ絶対、今日ハーフパンツ履いてないの忘れてる!!
はっとして隣を見る。
盛大に顔を赤くしてる純さん…は見たな。
たぶん顔色ひとつ変わってないけど亮さんも見えたはず。