第2章 凛とした強さとギャップ
その視線を追うようにキャプテンもこっちを見て気まずそうにした。
横にいる先輩たちを見ると、怖いっす!
純さんは明らかに睨んでるし、亮さんは笑顔の裏に黒いオーラが見えてるし、哲さんは…なんか威厳がある。
「真琴はバスケ部に、倉持くんは野球部に必要とされてるんだから。わかったら、さっさと練習に戻るわよ。」
「…ッ、わかったよ。」
そう言って二人も体育館に戻って行った。
「さて、俺たちも行くぞ。」
哲さんに言われ、俺たちもグランドに向かった。
初めて会ったときは泣いてたのに…
知り合ってからは男勝りで元気な奴だと思ってたら…
あの凛とした芯の強さ。
どれが本当の姿なんだ?
いや…どれも本当の真琴なのか。。。
真琴のことがもっと知りたい。
ホント見てて飽きねぇや。
ーーーーーーーーー
「だらっしゃぁ!!倉持!お前あの子大事にすれよ!!」
「はっ?なんすか純さん!あの子って誰っすか?」
「いいから。わかった?」
「亮さんまで、なんすか?」
「倉持、お前はうちに必要な奴だ。」
「…?哲さんまで、なんすか?なんのことっすか?いきなり?!」
「御幸!!何があったんだ?」
『はっはっは♪』
「何、笑ってんだ!この性悪メガネ!!」
たぶん、お前が知らない真琴を知ったんだ。
教えるわけねーだろ。
俺だけの秘密じゃないのは惜しいけど。。。
あの日の涙は俺だけの秘密のはずーー