第1章 kaho様リクエスト
「仕方ない、イかせてあげよう。何処に出して欲しい?」
「中、ナカにくらひゃ、い…っ!」
「そうか、望まれるならば仕方ない。」
徐々に速くなる抽挿が確実に私の身体を追い詰めて行く。ガツガツと子宮口を小突く程深く突き上げる性器に意識が飛びそうになった矢先、それを阻止する様に電流が走るような強い刺激が襲った。
「ぁあ…ふッ……ひっ!?あッ、あああ!!」
「っく…!!」
藍染様の片手が解かれ、秘部へ向かったかと思えば親指がクイッと陰核の皮を持ち上げ秘豆をグリグリと押し潰される。その快感と共に奥深くを穿たれれば私の身体は呆気なく痙攣しながら達した。その刺激に釣られてか、彼の性器が中で強く脈打つのが分かる。腹の中を熱い精液が満たしていく。それすら酷く快感に思えて、繋いだ手を更に強く握る。
「んんぅっ、はぁ…ぁっ…!」
「は……。」
お互いの荒い呼吸が溶け合う。彼はずるりと性器を引き抜き瞼を降ろして小さく吐息を吐き出した。そして行為が終わると、決まって藍染様は私の髪を撫で驚く程優し唇を重ねる。
「…このまま眠っても構わない。私はシャワーを浴びて来るよ。」
「は…い。」
そう言ってすぐに踵を返し部屋に備えられたシャワー室へと向かってしまった。私はその背中をただ眺める。太股を伝う体液は多分、私だけのものでは無いだろう。
こうして私は彼に何度も抱かれ、絆されていく。嫌悪感は無くなり、私の中心であったグリムジョー様をまるで毒のようにじわりじわりと溶かし、消し去り、空いた隙間をたった1人の男が新たに埋めていく。
私は虚。彼は死神。交合う事は出来ても心まで交わる事は無い。所詮彼にとって私は数多の玩具の1つでしかない。こんな感情、抱いてしまう位ならば虚になった時点で感情なんて全て無くなってしまえば良かったのに。
抱いた恋慕をカモフラージュする様にグリムジョー様に敬愛を示す自分に吐き気すらする。1人になった途端、襲ってくる切なさと胸の痛みに耐えられず私は身を丸め睡魔に身を任せ瞼を下ろす。
意識の微睡む中どこからとも無く"愛してる。"と誰かの声が聞こえた様な気がした。
*